___気づいたら、頭の中が子どものことでいっぱいになっていた。
それでも、何から整理すればいいのかわからない。
考えているのに、進んでいる感じがしない。
むしろ、考えるほど苦しくなる。
そんな状態のまま、日々が過ぎていくことがあります。
4月18日、鳥取県岩美町で
「今、親が子どものためにできることを考え、言葉にするワーク&シェア会」を開催しました。
朝からランチをはさみ、おやつを食べながら、1日かけてワークとシェアを繰り返します。
それは、
問題を解決するための時間ではありません。
正解を持ち帰るための場でもありません。
混乱しているあたまとこころを、いったん外に出して、並べて、見て、整えていく。
そして「わたし」を感じる時間です。
この記事では、その内容と、
日常でも使える「整えるヒント」をお伝えします。
目次
- 子どものことでいっぱいになると、考えているようで悩んでいるだけ
- 「整える」とは、思考と感情を仕分けすること
- 原因探しと正解探しが、苦しさを長引かせる理由
- なぜ「考えて・言葉にして・共有する」と整うのか
- 3つのワーク
- 今あるモヤモヤを言葉にしてみる
- まんなかに「わたし」を置く
- ”わたし”を知る
- 参加すると、具体的に何が変わるのか
- 小さくても確かな変化
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子どものことでいっぱいになると、考えているようで悩んでいるだけ
参加してくださったお母さんたちは、
みなさん子どものことで悩みを抱えておられました。
学校に行けない。
保健室登校を繰り返している。
このままでいいのか不安。
家にいる子どもを思いながら仕事に行く。
帰ってきても、また考え始める。
そして、気づけばこうなります。
頭の中が、子どものことでいっぱいになる。
この状態になると、一見「たくさん考えている」ようで、実は思考は前に進んでいません。
例えるなら、回転する車輪の中で
同じ場所をグルグル回るマウスのようなものです。
動いているけれど、景色は変わらない。
そこにさらに、
- 過去への後悔
- 未来への不安
- 自分を責める気持ち
が重なります。
すると、本来考えたいはずの
「今、何ができる?」
「私はどうしたい?」
が、見えなくなっていきます。
「整える」とは、思考と感情を仕分けすること
私は「あたまとこころを整える」という言葉を使っています。
これは特別なことではなく、
とても日常的な感覚です。
よく使うのが「整理整頓」のたとえです。
たとえば冷蔵庫をイメージしましょう。
何が入っているか把握しないまま詰め込んでいくと、
- もう使わないもの
- 同じようなもの
- 賞味期限切れのもの
が混ざっていきます。
そして、本当に必要なものが見えなくなる。
あたまとこころも同じです。
- 不安
- 怒り
- 後悔
- 比較
- 「ちゃんとしなきゃ」という思い
こうしたものが知らない間に積み重なると、
本来の自分の思いや考えが埋もれてしまいます。
「整える」というのは、
- 何があるかを知る
- 必要か不必要かを仕分ける
- 位置を整える
このプロセスです。
あたまとこころの中の「整える」も同じプロセスです。
ここで大事なのは、
ものであれば必要ないものを「捨てる」のですが
余分な思考や感情は「捨てる」のではないということです。
ダメなものでも、嫌なものでもなく
それは確かにあなたの中にある、
とういことを知っておくだけでいいのです。
それが「あたまとこころを整える」という作業です。
原因探しと正解探しが、苦しさを長引かせる理由
子どもが学校に行けなくなった時、
多くの人がまず始めるのが
原因探しと正解探しです。
原因がわかれば安心できる気がする。
正しい対応をすれば良くなる気がする。
でも実際には、
- 原因は一つではない
- 本人にもわからないことがある
- 原因と思うものはきっかけにすぎない
- わかってもすぐ変わるとは限らない
ということが起こります。
それでも探し続けると、どうなるか。
迷路に入ります。
出口を探して歩いているのに、
同じ場所に戻ってきてしまうような感覚です。
さらに、ネットで情報を集め続けると、
・どれも正解に見える
・やってみるけどうまくいかない
・結局どうしたら?
と、迷いが増えていきます。
自分の答えではない誰かの答えに振り回されているような感覚です。
だからこそ必要なのが、
一旦、立ち止まってみること。
原因でもなく、正解でもなく、
まず「混乱している自分」を知ることからです。
人にはもともと「自然治癒力」が備わっています。
おかしいなと感じたら、自ら修正しようとする力です。
混乱して不安定になっていると知ったときにはすでに整う方向に向かっているはずです。
整ってくると、あなたの中にすでにあった
- 見えていなかった選択肢
- 今できる小さな行動
が自然と見えてきます。
なぜ「考えて・言葉にして・共有する」と整うのか
ワークショップでやることはシンプルです。
考える
→ 言葉にする
→ 共有する
この3つを繰り返しします。
とてもシンプルなのですが、このプロセスには意味があります。
まず、考えていることを
言葉にできたという安心感が生まれ
言葉にしたことで客観視できます。
あたまの中にあるときは膨大な量に感じますが、
言葉にすると意外と少ないことに気づきます。
自分から離れることで
冷静に捉えることができます。
さらに、共有することで
- 他の視点が入る
- 自分の思い込みに気づく
- 他との「違い」から自分を知る
ことが起きます。
これは、ひとりで考えているときには起こりにくいプロセスです。
例えるなら、
自分の背中についたほこりは
自分では気づかない。
誰かに指摘されて初めて気づくのです。
そしてもう一つ大事なのが、場の力です。
安心して話せる場があると、
普段より落ち着いて言葉にできます。
だから、ただ話すのではなく、
「この場の中で話す」ことが整うプロセスになります。
その場を作るのは私の役割でもあり、
参加者と一緒に作っていくものでもあります。
3つのワーク
このワークショップでは、
整えるプロセスを3つのステップで進めます。
今あるモヤモヤを言葉にしてみる
今気になっていること
引っかかっていること
見ないようにしていること
それらを言葉にします。
これは、ポケットの中のものを全部机に出す作業です。
普段から漠然としたもやもやがあって、スッキリしないという感覚があると思います。
日々感じる”わたしの気持ち”は
小さなものだとスルーしていたり
気持ち悪い、嫌なものだと
ないものにしていることもあります。
それらは、あなたの中に
未処理のまま積み重なっているのです。
それらをキャッチして言葉として出すだけで、
「こんなに抱えていたんだ」
と気づくでしょう。
まんなかに「わたし」を置く
次に、「わたし」を主語にして考えや想いを言葉にしていきます。
普段は、
子どもが、、
学校が、、
周りが、、
になっている思考を、
わたしは何を考えている?
わたしはどう感じている?
にズラししていきます。
「誰か」から「わたし」に主語をズラしていくツールを使います。
このツールを使うと、
思考の構造がシンプルになることを実感します。
今まであった余分な想像や感情がほぐれて
まんなかにある大切な部分が見えてきます。
”わたし”を知る
問いかけを使って自分と対話します。
問いかけは、
自分の内側に光を当てるスイッチです。
日常では、子どもに対して
・どう思っている?
・本音は何?
・どうなりたいの?
と、問いかけをしていませんか?
問いかけではなく、詰問になっていることもあるでしょう。
そんなとき、自分のことは後回しになっています。
自分に対して問いかけをしていくことで
知らなかった自分
見ないようにしていた想い
すでにできていたこと
などが見えてきます。
参加すると、具体的に何が変わるのか
このワークショップで起きる変化は、劇的ではありません。
でも、確実に日常に影響します。
たとえば、
- 子どものことで頭がいっぱいになった時に、切り替えられる
- 「私はどうしたい?」に戻れる
- 自分を責めるループに気づける
- 言葉にすることで、感情に飲まれにくくなる
そして何より、
一人で抱えている感覚が薄れる
これはとても大きな変化です。
小さくても確かな変化
鳥取での開催で印象的だったのは、表情の変化です。
最初は、少し緊張と硬さがありました。
日頃のもやもやを抱えて
不安もあるのだと思います。
でも、
話す
聞く
言葉にする
を繰り返すうちに、
少しずつ表情がやわらいでいきました。
会が終わる頃には俯いていた顔をあげて
迷いというよりは自信のようなものが
目の奥に見えました。
参加してくれた方から
「子どもに何ができるだろうと参加したけど、
”わたしとの関わり”なんだと気づきました。」
この気づきは、すぐに問題を解決するものではありません。
でも、”どうしたらいいかわからない”から
確実に“次に何ができるか”という思考になっていきます。
暗いトンネルの中で、
遠くに小さな灯りが見えるような感覚です。
必要なのは、「どうにかしなきゃ」と動き続けるよりも、一旦立ち止まること
私たちは、子どもに何か起こった時
正解を探してずっと動き続けようとします。
「なんとかしなきゃ」
「何かしなきゃ」
「止まってはいけない」
こんな言葉があたまに中でうずまき
自分を焦らせてしまっている。
それでは、本来は登れる山道も
つまずき怪我をして登れなくなってしまう。
ここで、知っておいてほしいのは
一度立ち止まるから、前に進める。
走りながら地図は読めません。
だから、一度立ち止まって、
- 自分の位置を確認する
- 呼吸を整える
- 全体を見渡して、方向を確かめる
こんな時間が必要です。
このワーク&シェア会は、そのための時間です。
ご案内と、最後に伝えたいこと
このあたまとこころを整えるワーク&シェア会。
次回は、6月13日に岡山で開催します。
また5月には「不登校って何?」をテーマにした座談会も岡山で予定しています。
ここで、ひとつだけお伝えしたいことがあります。
一人で抱え込まないでください。
誰かと話すことでしか見えないものがあります。
それは、弱さではなく、人として自然なことです。
もしこの記事を読んで、
「少し整えたい」
「一度立ち止まりたい」
そう感じたら、
その感覚を大切にしてください。
それはもう、前に進もうとしているサインです。
そしてもし、
その時間を私と一緒に過ごしたいと思っていただけたら、
お会いできたら嬉しいです。
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